マサラチャイは、インドで人気のある甘くて濃厚なミルクティーに様々なスパイスを加えたバリエーションです。
この飲み物は、季節を問わず楽しめますが、夏には夏の良さがあり、冬には冬の良さを感じる飲み物です。
今回は、ご自宅で簡単にマサラチャイを作る方法をご紹介します。
この記事は以下の方々に特におすすめです：
マサラチャイに興味があり、自分で作ってみたいと思っている方
いつものストレートティーに変化を加えて、ティータイムをもっと楽しみたいと考えている方
マサラチャイの魅力と歴史
マサラは複数のスパイスを細かく砕いた混合物を指します。
一方、チャイは一般的に甘いインド式ミルクティーとして知られていますが、実際には「お茶」を意味する言葉です。
19世紀のインドでは、チャイが広く普及していました。
当時インドでは、高品質の紅茶はイギリスに送られ、質の低い紅茶のみが市場に残されていました。
この劣質な茶葉はそのままでは飲むには苦すぎたため、人々は砂糖やミルクを加えて煮ることで、飲みやすくおいしいチャイを生み出しました。
このチャイにクローブ、カルダモン、シナモンなどのスパイスを加えたことで、今日私たちが知るマサラチャイが誕生しました。
スパイスは粉末状で使うこともありますし、粒状や粗い塊を砕いて使うことで、より香り豊かなマサラチャイを楽しむことができます。
日本でも、最近は多くのカフェでマサラチャイを目にするようになりました。
マサラチャイはそのまま飲んでも十分美味しいですが、辛いカレーの後に飲むと特におすすめです。カレーの辛さを和らげてくれます。
家庭でもティーバッグを使うか、手鍋と茶葉、スパイスがあれば簡単に作ることができるので、ぜひ試してみてください。
マサラチャイのための最適な茶葉の選び方
マサラチャイは牛乳とスパイスをたっぷり使うため、それらの強い風味に負けない、力強い茶葉が最適です。
色が濃く、濃厚なミルクティーに適した茶葉が理想的とされています。
おすすめの茶葉は以下の通りです。
アッサム茶（インド産で、リーフタイプまたはCTCタイプが好ましい）
ルフナ（スリランカ産）
ケニア産の茶葉
ディンブラ（スリランカ産で、他の3種類に比べてさっぱりとした味わいが特徴）
CTCタイプの茶葉は、特殊な加工方法を用いて粒状にされるため、色が濃く、味が濃厚で、香りはマイルドなのが特徴です。
マサラチャイを作る際に適した茶葉を選ぶことは、強いフレーバーと濃厚なミルクを引き立てるために非常に重要です。
ここから、マサラチャイに適したいくつかの茶葉について詳しく説明します。
アッサム茶（インド産）：
アッサム茶は濃い色と強い味わいが特徴です。リーフタイプとCTCタイプがありますが、特にCTCタイプはマサラチャイに向いています。粒状の形状が急速に色とフレーバーを抽出しやすく、ミルクとスパイスの強い味にも負けない濃厚な味わいを提供します。
ルフナ（スリランカ産）
ルフナは濃い金色の液体と鮮やかな風味が特徴で、スパイスとのバランスが取れており、マサラチャイに最適です。
ケニア産茶葉
ケニア産の茶葉はフルボディで、しっかりとした強い風味があります。この風味はスパイスと対峙しても負けない存在感を示し、マサラチャイに適しています。
ディンブラ（スリランカ産）
ディンブラは他の選択肢に比べるとやや軽い味わいですが、それでも十分な強さを持ち、スパイスのノートとよく合います。
CTCタイプの茶葉は特にマサラチャイに推奨されますが、個人の好みや使用するスパイスの種類に応じて最適な茶葉を選ぶことが大切です。自分の好きなスパイスや調味の強さに合わせて、茶葉を選んでみてください。
マサラチャイに最適なスパイスの選び方
マサラチャイを作る際に、特におすすめのスパイス3種類を紹介します。
◎クローブ
「丁子」とも呼ばれるこのスパイスは、甘い香りと豊かな風味が特徴です。肉料理の臭みを消す際にも使われることがあります。
◎カルダモン
清涼感があり、繊細な香りで「スパイスの女王」と称されることもあります。少量でその強い香りを放ちます。
◎シナモン
特に甘いお菓子、例えばアップルパイによく使用され、多くの人々に愛されています。
※他にもブラックペッパーやジンジャー（生姜）など、多くのスパイスがマサラチャイに使えます。興味のあるスパイスを探し、その日の気分に合わせて選んだり、増やしたりして、自分だけのマサラチャイを楽しむのもおすすめです。
マサラチャイを手軽に楽しむ一つの方法は、スパイスと茶葉が予め混ぜ合わされた製品を選ぶことです。
初めてマサラチャイを試す方や、これから楽しみたいと考えている方にとっても、スパイスを一から揃える手間を省いて、多数の紅茶ブランドが提供する専用のブレンドを利用することが可能です。
必要な材料
1杯分のマサラチャイ
茶葉：4g（おすすめは、インド産アッサム、スリランカ産セイロン、ケニア産）
水：80ml
牛乳：80ml
スパイス：クローブ2粒、カルダモン2粒、シナモンスティック1/4片
砂糖：お好みで加えてください
調理手順
使用するスパイスは、そのまま使うか、またはスパイスクラッシャーで細かくすることをお勧めします。
細かくすることでスパイスの香りが増し、風味豊かなマサラチャイが仕上がります。
小鍋に水とスパイスを入れて火にかけ、スパイスの香りが十分に出るまで加熱します。
水が沸騰したら、火を弱めて茶葉を加え、じっくりと煮込みます。茶色が濃くなるまでしっかりと煮込んでください。
茶の色が十分に出たら、牛乳を加えて軽くかき混ぜ、沸騰直前の温度まで再び加熱します。
沸騰する直前で火から下ろし、茶こしを使ってポットやカップに注ぎます。
お好みで砂糖やグラニュー糖を加え、甘みを調整し風味をさらに引き立てます。
注意点
①香り高いマサラチャイを作るコツは、スパイスを細かくすることです。
スパイスの香りを最大限に引き出すために、スパイスマッシャーの使用がおすすめです。
スパイスマッシャーがない場合は、手で細かくするか、キッチンペーパーで包んで棒を使い細かくして下さい。
②マサラチャイに牛乳を加える前には、紅茶の色や成分が十分に出ていることを確認しましょう。
牛乳を加えると、茶葉の風味が閉じ込められてしまい、色や味が薄くなることがあります。
そのため、牛乳を加える前には紅茶が十分に濃いかを確かめてください。
③牛乳を加えた後の加熱は、沸騰する直前で止めるのがベストです。
完全に沸騰させてしまうと、牛乳が焦げたり不快な臭いが発生することがあるため、沸騰直前で火を止めるようにしましょう。
まとめ
マサラチャイの簡単な作り方を楽しんでいただけましたか？
一つの鍋で作れるこのチャイはそのままでもおいしいですが、辛い食事の後に甘くてミルキーなチャイを飲むと、辛さが和らぎます。
この飲み方をぜひ試してみてください。また、何回か自家製マサラチャイを作る中で、異なるスパイスの組み合わせを試してみるのもおすすめです。
ショウガやブラックペッパーを加えるのも良いでしょう。
自分だけのマサラチャイを見つける楽しみも、この飲み物の魅力の一つです。四季を通じて、素敵なティータイムをお楽しみください！
